2008年07月27日

塗りましょう
古いアクリルペンキの剥離が終われば新しい塗装工程です。

最初に施主さんが塗った塗料はシッケンズ・セトール7でした。そしてシッケンズで部分的なメンテをやった後にアクリルペンキを塗ってしまったそうな・・・
で今回のメンテナンスにおいてはフィンランドのティックリラの塗料を使う事になりました。

最初はもっと安価で入手の易いものを塗る予定だったのですが、ネタは高い安いはあっても塗る手間賃はほとんど変わりません。(実際には1工程増えるのでそれなりにコスト増なのですが・・・)それに「色と耐久性」という課題において安価な塗料に「綺麗で明るい色」というのは皆無に近いですね。
現状濃茶のログウォールですがティックリラを使えばこれを真っ白にでも真っ青や真っ赤にでも出来てしまいます、そして選んだ色は「明るい茶色」です。
ログのメンテナンス塗装においては新築時が一番明るくて、時を重ねるごとに色を深くしていく傾向が多いかと思います。この建物も当初は更に濃い色にする予定でした。しかし塗料から揮発する臭いに奥様が難色を示され、結果追加料金ですがこの塗装になりました。
当初のネタに比べて塗料代で数倍近のコスト増なのですが、トータルでは追加ン万円ですからよい判断をしていただいたと思っています。
こちらとしても最初の油性塗料を塗るのは汚れと臭いから覚悟が必要でしたので・・・
ティックリラを使うのであればそれなりにちゃんと使いたいものです。
まず最初に無垢の木肌にベース剤を塗布します。ティックリラベースというこの製品は防腐防カビ剤です、そして塗料を吸込む木肌に塗ることで塗料の吸い込みを抑える働きもあります。
このベースは無垢木肌の時だけしか使えない(塗装面に使っても浸透しないので意味が無い)ので剥離作業をやった今だけしか施工できません。新築の際にも最初の塗装時にのみ施工しますが「これを塗っておくのと塗らないのとでは後で大違い」なのです。
で下塗りみたいなものなので助っ人さんにベタベタとタップリ塗ってもらいます。
剥離してからずっと晴天続きでログ表面も十分に乾いており理想的な工程です。
これを塗ってしまえば雨が降ってもカビが出たりすることはもうありません。
ベースを乾かして本ネタを塗ります。
ティックリラのヴィンハ・オパークというこの製品、水性塗料で塗膜形成タイプです。
オスモのカントリーカラーに似ていますが向うは油性塗料、ちなみに水性油性とは塗料の顔料成分を油で溶いてあるのか水で溶いてあるのかの違いですから「水性だと雨が降れば塗装が流れてしまう・・・」なんてことはアルワケない。水も油も塗布後に乾いて無くなってしまい、木には顔料成分が残される訳です。
水性だと道具の洗浄も水洗いでOKだし、何と言っても油性溶剤のあの鼻につく独特の臭いもありません。実は施工する私たちも楽なのです。
そして最大のメリットは、塗幕形成タイプなのでヌリムラが出にくく仕上がりが綺麗なのです。
この塗装を二度塗り、ベースと合わせて3度塗って仕上がりです。

一度塗りでも画像では塗装部分がクッキリですね、゛も近くで見ると一度はやはり薄いです。
午前中は日差しの強い東面を避けて日影の南面を、午後から日陰になった東面をと日影を求めての作業です。

一発目が半分位まで進んだ東面、背後は海です。海風は心地よいのですが・・・日射が・・・

南面はニ発目も終わって完成、あのボッコリと腐って埋めたログのところも綺麗に何事もなかったかのように仕上がってます。
西面は何もやっていません、こちらはアクリルペンキも塗られていないし、デッキから低い脚立で容易にメンテできるのとほとんど傷んでないのでオーナーさんのセルフメンテです。
色の違いがクッキリとして・・・まぁ次期メンテで同じ色を塗ってもらえれば・・です。

塗装面のアップです。
真中少し上にチンキングしたクラックの部分があります。
このチンク材は上に塗装が綺麗に乗るのがグッドですね。
既に予算オーバーなので手間のかかるマスキングは行っていません、そういう意味では丁寧な仕事とは言えないのかもしれません。でも出来るだけ安く上げ、かつ良いものを使う為にオーナーに目をつぶってもらった部分でもあります。もっともオーナー自身セルフメンテでマスキングなんてやってないんですけどね。
右のドアとの取り合い部分に残っているシリコンコーキング、これにも一応塗料は乗りますが、乾くとやがてペリペリと剥離してしまいます。
へアーラインクラックくらいの細いひび割れもこの塗膜でカバー出来るのがグッドですね。
塗装の目的は木肌を劣化の原因となる紫外線や、腐りの原因となる水からガードする事にあります。
無垢の木を使うログに「割れ」は不可欠、乾燥気候の北米や北欧ならいざしらず、ここは高温多湿の日本ですからやはり環境にあった塗装とメンテナンスが建物を長持ちさせる為には不可欠です。
一応メンテ1年前と塗装後の比較です。



最初に施主さんが塗った塗料はシッケンズ・セトール7でした。そしてシッケンズで部分的なメンテをやった後にアクリルペンキを塗ってしまったそうな・・・
で今回のメンテナンスにおいてはフィンランドのティックリラの塗料を使う事になりました。

最初はもっと安価で入手の易いものを塗る予定だったのですが、ネタは高い安いはあっても塗る手間賃はほとんど変わりません。(実際には1工程増えるのでそれなりにコスト増なのですが・・・)それに「色と耐久性」という課題において安価な塗料に「綺麗で明るい色」というのは皆無に近いですね。
現状濃茶のログウォールですがティックリラを使えばこれを真っ白にでも真っ青や真っ赤にでも出来てしまいます、そして選んだ色は「明るい茶色」です。
ログのメンテナンス塗装においては新築時が一番明るくて、時を重ねるごとに色を深くしていく傾向が多いかと思います。この建物も当初は更に濃い色にする予定でした。しかし塗料から揮発する臭いに奥様が難色を示され、結果追加料金ですがこの塗装になりました。
当初のネタに比べて塗料代で数倍近のコスト増なのですが、トータルでは追加ン万円ですからよい判断をしていただいたと思っています。
こちらとしても最初の油性塗料を塗るのは汚れと臭いから覚悟が必要でしたので・・・
ティックリラを使うのであればそれなりにちゃんと使いたいものです。
まず最初に無垢の木肌にベース剤を塗布します。ティックリラベースというこの製品は防腐防カビ剤です、そして塗料を吸込む木肌に塗ることで塗料の吸い込みを抑える働きもあります。
このベースは無垢木肌の時だけしか使えない(塗装面に使っても浸透しないので意味が無い)ので剥離作業をやった今だけしか施工できません。新築の際にも最初の塗装時にのみ施工しますが「これを塗っておくのと塗らないのとでは後で大違い」なのです。
で下塗りみたいなものなので助っ人さんにベタベタとタップリ塗ってもらいます。
剥離してからずっと晴天続きでログ表面も十分に乾いており理想的な工程です。
これを塗ってしまえば雨が降ってもカビが出たりすることはもうありません。
ベースを乾かして本ネタを塗ります。
ティックリラのヴィンハ・オパークというこの製品、水性塗料で塗膜形成タイプです。
オスモのカントリーカラーに似ていますが向うは油性塗料、ちなみに水性油性とは塗料の顔料成分を油で溶いてあるのか水で溶いてあるのかの違いですから「水性だと雨が降れば塗装が流れてしまう・・・」なんてことはアルワケない。水も油も塗布後に乾いて無くなってしまい、木には顔料成分が残される訳です。
水性だと道具の洗浄も水洗いでOKだし、何と言っても油性溶剤のあの鼻につく独特の臭いもありません。実は施工する私たちも楽なのです。
そして最大のメリットは、塗幕形成タイプなのでヌリムラが出にくく仕上がりが綺麗なのです。
この塗装を二度塗り、ベースと合わせて3度塗って仕上がりです。

一度塗りでも画像では塗装部分がクッキリですね、゛も近くで見ると一度はやはり薄いです。
午前中は日差しの強い東面を避けて日影の南面を、午後から日陰になった東面をと日影を求めての作業です。

一発目が半分位まで進んだ東面、背後は海です。海風は心地よいのですが・・・日射が・・・

南面はニ発目も終わって完成、あのボッコリと腐って埋めたログのところも綺麗に何事もなかったかのように仕上がってます。
西面は何もやっていません、こちらはアクリルペンキも塗られていないし、デッキから低い脚立で容易にメンテできるのとほとんど傷んでないのでオーナーさんのセルフメンテです。
色の違いがクッキリとして・・・まぁ次期メンテで同じ色を塗ってもらえれば・・です。

塗装面のアップです。
真中少し上にチンキングしたクラックの部分があります。
このチンク材は上に塗装が綺麗に乗るのがグッドですね。
既に予算オーバーなので手間のかかるマスキングは行っていません、そういう意味では丁寧な仕事とは言えないのかもしれません。でも出来るだけ安く上げ、かつ良いものを使う為にオーナーに目をつぶってもらった部分でもあります。もっともオーナー自身セルフメンテでマスキングなんてやってないんですけどね。
右のドアとの取り合い部分に残っているシリコンコーキング、これにも一応塗料は乗りますが、乾くとやがてペリペリと剥離してしまいます。
へアーラインクラックくらいの細いひび割れもこの塗膜でカバー出来るのがグッドですね。
塗装の目的は木肌を劣化の原因となる紫外線や、腐りの原因となる水からガードする事にあります。
無垢の木を使うログに「割れ」は不可欠、乾燥気候の北米や北欧ならいざしらず、ここは高温多湿の日本ですからやはり環境にあった塗装とメンテナンスが建物を長持ちさせる為には不可欠です。
一応メンテ1年前と塗装後の比較です。


Posted by ウエストガーデン at 11:42│Comments(0)
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