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2009年02月26日

地球温暖化と木

難しいお話です。
地球温暖化が叫ばれ、大気中のco2濃度の上昇が元凶であるとする説が有力視され支持を集めています。
その矢面に立たされているのが化石燃料であることは周知の通りですね。
地下深く封印されていた過去の時代のco2の塊たる化石燃料、原油に天然ガスなど、私達はこれらを資源として地上へ持ち出し、使い終わったカスとしてco2化して大気中にバラマクという行為をこの僅か100数十年の間に急速に行いました。
その結果地球を覆っているオゾン層にオゾンホールが・・・

という訳で「木」が注目されています。
なぜなら「木は地球上で唯一co2を長期固定化できる物質だからです」

だからどんどん木を育て、木を使って温暖化を防止しようなどと言われています。
ここで多くの誤解が生じています。

「地球温暖化を防止する為にはco2の削減が必要である」 これはyesだと思います。
「その為に木を植えましょう」 これはNOです。
「その為に植物を育てましょう」これは△です。
co2削減の為にはエネルギーの消費絶対量を減らす必要があります。
化石エネルギーを非化石エネルギーで代替する事が必要であるとされ、バイオマス発電だのペレット燃料だのと言われています。
もし、大気中に放出されてしまったco2がどこにも吸着、固定されないとすれば、例えバイオマスだろうとペレットだろうと原子力だろうと、大気中のco2は減りません。ただ増加スピードが鈍くなるだけですね。

発生するco2を環境負荷なく固定できる能力を持っているのは植物のみです。
植物は大気中の二酸化炭素と水を取り込んでセルロースを形成し酸素を吐き出す光合成の出来る生物です。
その仕組み光合成は化学式では
6co2+6h2o+太陽熱エネルギー→c6h12o6(ブドウ糖)+6o2
だそうです。
そして私が木を燃やしたり、木が腐って土に還ると・・・・
c6h12o6+6o2→6co2+6h2o+熱エネルギー
となるのです。
根から水を吸って葉の葉緑素が太陽光エネルギーでもってco2とH2oを反応させて栄養を作っている・・・それ位までは理解していましたが、実際の化学式まで出てくると目からウロコでしたね。
そして木をエネルギーとして使うと逆の計算になる・・・なるほど

植物はco2を固定化できるのでco2の缶詰みたいな存在と言えます。
でも必要なのは長期間に渡って固定化してくれる事であり、草のように一年で固定しては枯れて再びco2に戻る(微生物による草の分解過程で発生する)ショートサイクルでは大気中のco2量の削減には貢献しないと言うものです。
植物における「木」と「草」の違いってご存知でしょうか?
竹は「草」の分類です、植物の中で成長をし続けるものを「木」と呼び、一定の成長で止まってしまうものを「草」と分けるそうです。ブドウやイチゴなども「樹」であり「草」とは呼ばないのもこういう理由です。
ですから二酸化炭素の長期固定には草は不向きであり、木が向いている訳です。
木は樹齢も長く、固定化した状態で長く使うことができますからね。
それとて長期では循環しているサイクルでありco2を地球上から消している訳ではありません。
木はどんどんco2を吸収して固定します、スギでそのサイクルは90年程度らしいです。
つまり90年生のスギはco2吸収は飽和してしまい、それ以降はほとんど吸収しなくなるというデータがあるそうです。これは森林を学ぶにあたり興味深いデータですね。
これ位の樹齢の木を切って木は木材として使う、そして新しい木を植えてどんどんco2の固定化を図る、こういう事が今求められているのです。

木を構成する成分は、化学式ではc6h12o6(ブドウ糖)が変化したものだそうです。
炭素6に水素12酸素6、重量は1/2がcなので1kgの木材を作るには0.5kgのCと、1.83kgのco2が必要という計算になるそうです。
木の重さが分かれば、その木がどれだけのco2を固定化しているのか数値化できる訳ですね。
長期間に渡って木を使いつづけること、そして新しい木を育てること、これがco2をより多く固定化させる為に求められています。

さて建築の話です。
現在の日本の木造の寿命は25年程度と言われています。
これをもっと長期化できればco2削減には貢献できる事になります。
解体された家屋は燃やされたり腐ったりして固定化していたco2を再び大気中に放出させてしまうからです。
そんな事言っても"傷んだ古い家"になんか誰も住みたくない、古い家は今のライフスタイルにそぐわない、それはそうだと思います。
私も生まれてすぐに築100年を迎えた家で育ちましたから・・・
昔の家は構成している材料は「木」「石」「紙や縄など植物原料のもの」「土(瓦)」とガラス程度でした。
文明が進むと電線が張られ「自然に帰せない材料」が加わり、補強と称して金属が加わりました。
現在建てられる木造の家は「サイディング」という再利用も難しい材料に「ビニールクロス」だとか「石膏ボード」とか「合板」という接着剤の塊などで構成されています。やれ24時間換気だの空調だのと沢山の電化製品が取り付けられ、プラスチックも沢山使われています。
屋根もコロニアルとかいう合成樹脂の塊です。
新建材と呼ばれるそれらが作られる際には膨大な量のco2が排出されています。

古い家は壊しても廃棄物の大半は自然に還す事が出来るものばかりです。
今の家は壊すと埋め立て処分するしかないものが沢山出来ます。
今産業廃棄物の処理コストは上昇し続けています。

私が手がけているログハウス、建物を構成するのはほとんど全部「木」です。
壁は木オンリー、床下と天井にウールやガラスの断熱材を使いますが、壁は木のみです。
組み合わせるドアや窓も木製です。
僅かに金属とガラスを使いますが、処分に困る樹脂やアルミサッシはほとんど使いません。
ここに建材を作り出すために必要なエネルギーを比較した表があります。

基礎のコンクリートや釘金物も多少は使っていますが、コンクリート造りの家や鉄骨作りの家が如何に大きな環境負荷をかけて作られるかイメージ出来そうです。
私がログハウスを好きな理由は、
建物として作られるまでの環境負荷が少ない事
建物が自然素材たる木でほぼ構成されている事
室内空間が快適で精神的にも良い事(シックハウスは無縁です)
建物が地震に対してメチャクチャ強い構造体である事
建物のデザインも内装もカッコいい事
これだけ膨大な量の木を使って作っている割に「安い」事
建物としてシンプルな事(メンテナンスが易い)
大切に使えば一生使いつづけられる程の耐久性がある事
(つまり老後にボロボロのマイホームで暮らさなくても良いって事)
鉄砲で撃たれても弾が貫通して来ない事(西部劇の見すぎ?)

環境にも住む人にとっても優しい建物という事で、ログハウスに住んでログハウスを作るという仕事をしています。
もちろん昔ながらの木をふんだんに使った在来工法もやっています。

だから暖房も化石燃料をやめて薪ストーブを燃やして賄っている訳です。


  


Posted by ウエストガーデン at 21:25Comments(0)木を学ぶ

2009年02月26日

ダブテイルは要注意

ダブテイルというノッチについて触れたらコメントを頂きました。
そこでふと思い出したのがダブテイルノッチの弱点です。
それは・・・
オーバースクライブ出来ない
事です。

このダブテイルノッチ、セトリングしたらどうなるのか?
Aの部分が1セトリングすれば、断面積がAの約2倍あるBは2セトリングしますね。
(セトリングとは木材の乾燥収縮により木が痩せる=サイズが小さくなる事です)
つまりBはAの二倍セトリングが起きるわけですね。
すると最初は上面と下面が接しているCですが、BとAのセトリング差によってセトリングが進行していけばCに隙間が空いてしまうことになります。
各段の密着は進みますがノッチ部分には隙間が出来てしまいますね。


ハンドカットのダブテイルは最初から段と段の間が空いています。
Aがセトリングし初めても、段の間が狭くなりBのセトリングはノッチに影響しません。
ましてやAのセトリングが終わる頃には段と段の間がくっ付いてしまいそうな隙間が用意されています。

このログ断面とノッチ断面の違いで生ずるセトリング量のズレを吸収させる為に
オーバースクライブ
と言ってズレそうな分だけ予め隙間を設けるスクライブ(墨付=寸法出し)をするのです。
ダブテイルの場合はノッチ部分でオーバースクライブ出来ないのでログとログの間にその代を取っています。

ハンドカットログの場合、ノッチを刻む際にオーバースクライブラインでノッチを刻む事は基本です。
オーバースクライブしておかないと、セトリング進行でログとログの間に隙間が生じやすくなります。

マシンカットのノッチでもオーバースクライブされています。
マシンカットの場合、そもそも材が人工乾燥されているのでセトリングが起きる量がごく僅かです。
それでも数パーセントは縮みます、材の乾燥度のバラツキが少ないのでセトリング量も予想出来、その分はノッチの重なり部分を空かす事でオーバースクライブされています。

これでお分かりになると思います。
ダブテイルノッチのマシンカット画像、ネットから拾ったものなのですが・・・
つまりああいう風に最初にピッタリになるように作ってしまうと・・・
セトリング終了時に問題が起こる訳です。
セトリングを見越し、セトリングが終わったときにピッタリになるように作れると良いのですが、こればっかりは経験値の世界なのでとても難しいですね。

ハンドカットもマシンカットも、ログは木の乾燥収縮たるセトリング対策が上手く出来ないと良い建物は作れません。
ログハウスを見たけど壁から隙間風が・・・(←オーバースクライブしてないか量が足りなかった)

とにかくセトリング対策は難しいのです、ただ積めばいいってもんじゃないです。



  


Posted by ウエストガーデン at 02:08Comments(7)ログライフ

2009年02月25日

ログハウスの種類

ログハウスにはいくつかタイプがあります。
まずログハウスというのは和製英語であり、英語ではログキャビン、またはログホームと呼ばれます。
先に日本のログハウスは法規的には丸太組工法によるものだと説明しました。
でも一般的には雑誌の影響やマスコミ報道などもあり、木で作られる家全般を指すようになっています。

ログハウスの種類として

ハンドカットログハウスです。
ログビルダーと呼ばれる職人がチェンソーで丸太を刻んで作ります。
ドラマ「北の国から」で建てていたのもこのハンドカットログハウスですね。
ハンドメイドなログハウスです。

マシンカットログハウスです。
北欧で生まれた製法で、従来手作業で作られコストと質のバランス、そして長い制作期間を要していたログハウスを工業化し大量生産出来るようにしたものです。
丸太を製材して規格化、ノッチと呼ばれる組み手部分も機械加工することで大量生産と品質の均等化が図られ低価格化しました。
そして特別な技術が無くとも、素人でも用意に組み立てられるログハウスキット化されました。
ハンドメイドのハンドカットログではどうしても天然資源たる材木の太さは均等には出来ず、加工精度も限界がありましたが、製材した規格材を用いるマシンカットログでは加工の機械化もあり質がほぼ一定になりました。このメリットにより日本の耐震性能規定や、防火性能規定をクリアできるだけの性能を有す事の証明が容易になり、現在の様に市街地での建築が容易になりました。
これについてはまた別で詳しく書きます。


マシンカットの仲間であるダブテイルと呼ばれるスタイルのログです。
ダブテイルとは「ハトの尾」であり、ノッチのデザインが似ていることから呼ばれています。
これはマシンカットのダブテイルです。

こちらはハンドカットでのダブテイルです。
北米で多く見られます、太い丸太ををそのまま積んだのでは室内の圧迫もスゴイし不経済です。
材を削いで平面化し、ノッチ加工もある程度容易に出来るダブテイルでこうやって荒壁を作り、隙間はコーキング材と断熱材で埋めて大きな木で効率よくログを作り出せる様式です。

日本の建築法規でログハウスが認められた時、法規ではノッチは芯から外へ30センチ以上突き出している事が要件でした。これは地震の横揺れの力で組み手が抜けてしまうような構造はダメという事でした。なのでノッチの突き出しの無いダブテイル様式のログは事実上建てる事が出来ませんでした。
建築確認の不要な地域では建てることは出来ましたが、確認不要だからといって合法建築なのか?と問われれば合法建築ではなかった訳です。
その後の法規改正と性能規定の導入により、「構造計算で安全が確認できる有効な補強を行なったものについてはノッチの突き出しはこの限りではない」という事で、ダブテイルでも建築確認申請をクリアできる道が開けました。
実際には「有効な補強とは何か?」であり個別物件毎に建築行政相手にカンカンガクガクやっている状況です。


ポスト&ビーム(P&B)と呼ばれるタイプのログハウスです。
建築法規上は「木造軸組工法=在来工法」です。
つまり一般に広く普及している木造建築なのですが、太い丸太の柱や梁を見せて建てる様式は「在来工法」とは一線を画く存在であり、デザインもまた大屋根のログハウスっぽいものが多かった事からログハウスの仲間という風に捕らえられるようになりました。
法規上はあくまで在来工法なので建築地は木造が建つ場所ならどこでも建てられます。
P&Bは丸太組工法のログとは断熱性能もログとしての特徴も全く異なります、様式が違うので当然と言えば当然です。これを区分して丸太組のログを「フルログ」と称したりします。
P&Bの特徴はそのまんま在来工法の建物です。

フルログでは他にバッド&パスという工法のログもあります。
これはノッチで組むのではなく、単にログを積み上げただけの工法です。
当然横揺れに対する耐震性の確認が出来ない為、一般的に建築することは出来ません。
一部のメーカーに建築法38条認定(現在38条は削除)を取得したモデルがあり、そのモデルのみ合法建築できます。まぁトラブルがとっても多い工法なので後悔したい方はどうぞ。

P&Bの亜流にはピース&ピース(ピーセンピース)というものがあります。
これは柱と柱の間に丸太を落としこんで壁を作るという、フルログとP&Bのハイブリッドな奴です。
在来工法では耐震性向上の為に「筋交い」を入れることが大前提ですが、ピーセンは丸太を落とし込んでいるので物理的に筋交いを入れることが出来ません。
ですからやはり建築許可は取れない工法です。
実際に建てられているものもありますが、屋根荷重に押されて斜めに傾いているなど地震国では問題の起こり易い工法です。

そして基本的な工法は一緒でも、仕様によって随分とその性能は変わります。
ピンからキリまであるそれらを「ログハウスだからこうだ」とは言えなくなってしまっています。
良い物はどんどん良くなっていますし、チープなものも多数存在します。
ログハウスでの住宅や別荘を検討するにあたっては、どういう建物を希望するのかよく熟考する必要がありますね。

先日も地元新聞で「有志の作ったログハウス」などという見出しでデカデカと記事が載っていました。
よく見るとただの外装を木仕上げにしただけの在来工法でした。
新聞社であってもこの程度の認識しかないのですから・・・
ありゃウッディーハウスとでも書かないとダメですね。
しかもそれらは防火規定のある土地では要件を満たさないと「違法建築」です。
  


Posted by ウエストガーデン at 15:45Comments(2)木を学ぶ

2009年02月25日

住宅ローンが払えないとどうなる?

えっと・・・検索ワードとページビューの多かった記事は「住宅ローンが払えない」でした。

とはいうものの「だったらどーなる?」という方向へは話を持っていっていませんでしたね。

基本的に住宅ローンが払えなくなるとどうなるか?
融資先は抵当で抑えている貴方の家と土地を明渡すよう求めてきます、そしてその家は競売にかけられて売却されてしまいます。
というのが一般的?というかネットでもよく見られる弁護士さんなんかのコメントですね。
ところがどっこい、実態はそうでもないようです。

住宅ローンが払えなくなった・・・・この理由は人によって様々ですね。
例えば給料が下がってしまった、病気になってローン以外の出費に追われている・・・
こんな方の場合には、融資先と相談することで毎月の返済金額を見直してくれたりします。もちろん返済期間も長くなりますが・・
金融機関にとって、返済が滞ることは何としても避けたいものです、しかし返済不能だからといって土地家屋を差し押さえたところで「今の時代にそうそう高値で売れる訳はない」です。
仮に残債1500万のローンで競売で1000万で売れたとしても、銀行は500万の赤字です。
だったら返済額を少なくしてでも全額支払ってもらった方が得ですよね。
それにローンは金利がつけてあるので、融資した元本の返済が終わっているとすれば、後の返済金は利息分でもあり一気にカタをつけるよりも細く長くでも支払ってもらった方が得策と見られるケースもあるんです。
大分でも知人が経営破たん、マンションのローンが残っているのを支払額を少なくしてもらい居住し続けている人が実際にいます。

ウルトラCと言われる住宅ローン返済不能物件を取り返す方法というのもあるそうです。
これは実際に競売に掛けられた元マイホームを自分で買い戻すという技です。
4000万円のローンで買ったマイホーム、残り3000万で差し押さえられて競売になったとします。
競売では価格がガッツリ下がったところからスタートするので1500万位で落せたりします。
すると3000万円の借金は1500万円に目減りする事になります。
住宅ローンが払えなくなった人間に融資する銀行なんてあるわけない、皆さんそう言います。
でもね、親子親戚からの借金でこれを地で行く人って結構居るんですよ。
上手くいけばローンはなくなるしマイホームは自分のものになるし、ただ親戚からの借金は返済しないとダメですけどね。

この不景気な時代、企業倒産も相次いでおり住宅ローンの支払に窮している人も少なくないと思われます。何と言っても東証株価はかのバブル破綻後よりも安値を更新してしまい実に25年ぶりの安値だそうです。
そんな時代にポンポン出てくる競売物件、競売手続きするのも大変だし競売かけるにも費用がかかります。売れなきゃ大損です。
そんな回りくどい事やっている位なら、せめて利息分だけでもいいからコツコツと返してもらった方が有利、という判断を金融会社がすることはよくある事です。

ローンが返済できなくなったら、それは返済期日後ではなく、必ず返済期日前に
金融機関に申し出ましょう「今月のローンの引落が出来そうにありません」と。
これは後で言うのと先に言うのとでは雲泥の差になるそうです。
とにかくお金の用意が間に合わない、そういう事態になったら早めに銀行さんと相談することです。


  


Posted by ウエストガーデン at 01:33Comments(3)ログライフ

2009年02月24日

ログハウスとは何か?

ログハウスは「木の家」です。
じゃあ古い日本家屋もログハウスになるの?
うーん、なると言えばなりますね・・・ただちよっとキビシイのかも・・

ログハウスって「つみ木」の家なんですよね。

建築法規で計ってみるとログハウスは「丸太組工法」による建物の事を指します。
これは日本では「校倉造り」と呼ばれる古代工法とほぼ同じで、材を横方向に積み上げて壁を構成する建物なのです。

実際に建てているところです。









こんな風に壁を構成するログを一段ずつ積み上げ、組み合わせることで壁を構成します。

この組み合わされた壁はとても頑丈であり、阪神淡路震災クラスの揺れを与えてもビクともしない耐震性能を有しています。

断熱材ですか?
壁には断熱材はありません。
10センチの厚みの木は、100センチの厚みのコンクリートと同様の断熱性能を持っています。
また木は熱伝導率が低く、木を構成するセルロース(繊維)の中に空気を閉じ込めている為「蓄熱」するという特性を持っています。
  


Posted by ウエストガーデン at 20:45Comments(0)ログライフ

2009年02月21日

木研第132回

大分県木造建築研究会
略して木研と呼ばれる組織に参加しております。
大分大学工学部の井上教授が事務局長を務めるこの研究会、在来工法や木造の構造物などについていろいろと勉強したり、情報交換する設計士さんなどが中心の会です。
私は「建築士資格を持ってない」し、そもそも大学の工学部などにも縁の無い人間です。
しかし木造建築の中の木造建築たるログハウス(丸太組工法)のプロを自負していることは確かです。
木についての勉強は尽きることが無いと思っています。

この会に参加して判った事、それは・・・
「大学の建築学部では木造建築の事は勉強しない」
という事です。S造(鉄骨)やRC造(鉄筋コンクリート)については散々勉強するらしいのですが、木造については基本的なカリキュラムではほとんど出てこないそうです(本当なんでしょうか?)
確かにログハウスの建築法規たる「丸太組工法」について熟知している建築士って日本中でも100人居るか居ないか位だと思います。(法規改正もあったので旧法とも違う)
最も建築士さんにとっては多少勉強すれば法規はマスターできる事なのでしょうけど。
でもログハウスでは経験値なくして語れない分野です。
新参者の無理な設計で「悪夢のログハウスに暮らす」事態に陥っているオーナーさん、結構多いんですよね・・
そういう意味では私なんざめずらしい存在なのかもしれません。
というのも設計士は現場で釘を叩いたり、実際に施工に携わることってほとんどありません、私は設計もするし現場にも入るし(忙しくなったら入れない)、入るの好きですし、そして営業してオーナーとなるお客さんといろんな提案したりと「なんでもやってしまう」んですよね。

今回で132回目の例会
テーマは「木材・木質資源の利用技術に関する講習会」
建築のみならず、木製ガードレールとか木橋とか、木を使った構造物など木を有効利用する為の技術についてや、そもそもどうして木を沢山使ってゆく必要があるのか?などについてお勉強です。
講師は研究者の方が多いので「何でもとりあえず疑問符」です。
今私達が地球温暖化だと騒ぎ、その元凶はco2である。
研究者からすればそこから疑問符が付くのですが、それは前提が崩れるのでそこは置いといて・・・
京都議定書の言わんとする事はあーこーであり、そーこーだから今は木材を積極的に使っていきましょうという結論になる訳です。
で「木」という天然資源の特性についてもおさらいし、問題点なども。
まぁ木は腐りますからね、間違った使い方をすればとんでもない事にもなる訳です。

ログハウスという建物は構造のほとんど全てを木で作ります、ゆえに木の特性や強度などを十分に理解していないと危険な建物を作ってしまう事に繋がるのですが、基本的な事柄から専門的な事柄まで勉強できるのがこの研究会の面白いところです。

実際の施工例と失敗例を見ていると「オイオイ、そりゃマズイっしょ?」ってつっこみたくなるような事を平気でやっている訳ですからね。
昨年夏「腐り始めているログハウスの修繕」の模様をupしていますが、私達にとっては当たり前のようなことでもまだまだ建築業界では一般認知されていないんだなぁと愕然。

ちなみに私は江戸末期築の生家で18まで過ごし、木造校舎の日土小学校で6年間です。  


Posted by ウエストガーデン at 23:35Comments(0)木を学ぶ

2009年02月11日

ミステリー

熊本でランタサルミのログを建てて頂いているお宅へコンディションチェックに伺ってきました。
弊社で施工した物件では無いのですが、ランタサルミの担当が昔一緒に仕事していた関係もあり、かつ施工会社はバンザイしてしまって10年間の瑕疵保証も新築早々に受けられなくなってしまっている物件です。
建築中から色々とトラブルがあった話は小耳にははさんでいました。

まぁお約束のトラブルから、ちょっと建築のプロとしては恥かしいような仕事までいろいろありました。
その中で、不思議な現象が起こるのですが・・・と言われました。
このお宅、ユニットバスは二階にせっちしています。
ユニットバスという奴は大抵ダクト点検の為の点検口がユニット内の天井にあります。
そのフタが勝手に開くのだそうです。
このフタ、確かに自重で置いてあるだけなのですが、簡単に動くものではありません。
でも実際に動いている・・・
子供では手が届かない
奥様がわざわざイタズラする理由も無い
オバケが出入りしている???

まぁ答えは簡単でした。
ユニットバスはとても気密が良いので・・・
ドアを勢い良く開閉すると、空気の圧で蓋が持ち上げられてズレる
というのが真実でした。

建築の世界に入って、室内外の「気圧の差」という概念が頭にこびりついてるペーターでした。
眼には見えませんが、空気には圧力という力があるのです。
  


Posted by ウエストガーデン at 01:40Comments(3)ランタサルミ

2009年02月08日

在来工法住宅の耐震補強

在来工法住宅の耐震補強工事に関する研修会に参加してきました。
弊社の専門は丸太組工法なので門外漢なのですが、現在住宅として圧倒的なシェアである「在来工法」の事を知っておいても損はありません。
ましてや恐ろしい地震に備える耐震補強工事のノウハウ研修です。

近年は新潟や神戸の大震災があり、皆さんの地震に対する恐れもまだまだ感心が高いと思います。
地震はわずか1-2分の揺れ
でもその1-2分で住まいという生活の拠点が失われてしまう、この事実はとても大きいです。
地震で壊れたから新しく建てましょうか?
なんてホイホイ言える方はごくごく僅かでしょうからね。

完全に倒壊してしまったら、まだ諦めが付くと言うものですが、倒壊に際しては自身や家族に生命の危機が伴います。
まして半倒壊とか、家が斜めになってもう住めないとか・・・解体からやんないとダメなので実に始末が悪いです。

大震災なら致し方ないにしても、そこそこ強い地震に遭って建物が住めなくなってしまう。
これはなんとか手を施して、そこそこの地震位には十分絶えるようにしておきたい。
そういう考えは誤りではないと思います。
ただ耐震補強工事って壁を剥がして行なう工事なので結構大事です。

木造家屋の耐震性能UPに有効なのは
1、筋交いを増やす
2、構造用合板によって耐力壁にする
3、耐震・免震装置を組み込む
などがあります。
3はハウスメーカーなどがこぞってやっていますが装置だけで数百万です。
1や2は比較的リーズナブルに出来、かつ正しく施工されれば高い効果が期待できます。
でも「正しく施工」というのがポイントです。
筋交いのサイズ、そして取り付け方と使用する金具と釘、これらをキッチリ工事しないと本来の性能向上は見込めません。
そして既存の室内や外壁を壊すより、建物によっては押し入れ奥の壁で耐震性能を向上させるなど
「やり方によってコストを抑えられる」
のです。

まぁ耐震補強にせよ、義務化された火災報知器にせよ
人の不安を煽ってビジネスチャンスが生まれるような事柄でもあり、しかも火災報知機に至っては法制化で強制な訳ですから・・・・

弊社でも
家庭用火災報知機の設置工事
耐震補強工事
地上デジタル放送導入工事
家庭内有線LAN構築
等のちょっとしたご家庭の工事全般承っております。

  


Posted by ウエストガーデン at 19:53Comments(0)リフォーム