2010年09月18日

建具取付

ログハウスに建具(窓やドア)を取り付けるには注意が必要です。
ログハウスは木を横方向に積み上げて壁を形成するという独特の工法です。
このやり方だと木の乾燥収縮により壁の高さが低くなるという現象が起ります。
「セトリング」と呼ばれます。
ログ壁はセトリングによりセトルダウンする訳ですが、建具はセトルダウンしません。
縮む壁と縮まない建具の取り合いをする必要があります。

オーソドックスなログハウスでは、開口部の内側にグルーブを設けます。
一部グループレスで建具を取り付けているメーカーさんもあります、まぁ大抵雨水が回り込む原因になりがちです。

グルーブにはTバーをセットします。これがTバー

グルーブにTバーをセットし、十分に打ち込みます。

建具をバラして枠だけにして取り付けます。
建具開口寸法は、建具の幅+Tバーの幅+20ミリ位で開けられます。
ゆえにTバーと建具の間には隙間が出来ます。そこはクサビを使います。
そしてクサビの打ち込み具合によって建具の水平垂直を調整します。
もちろんログ壁と建具枠がツラに揃うようにセットします。
建具上部と建具の間は数センチ開けてあります。ここがセトリングスペースです。

建具が収まりました。
外面の防水処置を施し、セトリングスペースとクサビでの調整スペースには断熱材を詰め込みます。

コンビネーション窓、以前のキットメーカーのだと単独の建具を現場で組み合わせていた。
ランタサルミ仕様では最初からコンビネーション
そして塗装は基本「工場塗装」で綺麗に仕上げられてきます。
壁の厚みと建具の厚みを合わせるためのスペーサーも最初からログ厚みで取り付けられているため、面倒なスペーサー取付作業の手間がありません。
建具周りの防水仕様は企業秘密な為、割愛させて頂きます。