2009年02月25日

ログハウスの種類
ログハウスにはいくつかタイプがあります。
まずログハウスというのは和製英語であり、英語ではログキャビン、またはログホームと呼ばれます。
先に日本のログハウスは法規的には丸太組工法によるものだと説明しました。
でも一般的には雑誌の影響やマスコミ報道などもあり、木で作られる家全般を指すようになっています。
ログハウスの種類として

ハンドカットログハウスです。
ログビルダーと呼ばれる職人がチェンソーで丸太を刻んで作ります。
ドラマ「北の国から」で建てていたのもこのハンドカットログハウスですね。
ハンドメイドなログハウスです。

マシンカットログハウスです。
北欧で生まれた製法で、従来手作業で作られコストと質のバランス、そして長い制作期間を要していたログハウスを工業化し大量生産出来るようにしたものです。
丸太を製材して規格化、ノッチと呼ばれる組み手部分も機械加工することで大量生産と品質の均等化が図られ低価格化しました。
そして特別な技術が無くとも、素人でも用意に組み立てられるログハウスキット化されました。
ハンドメイドのハンドカットログではどうしても天然資源たる材木の太さは均等には出来ず、加工精度も限界がありましたが、製材した規格材を用いるマシンカットログでは加工の機械化もあり質がほぼ一定になりました。このメリットにより日本の耐震性能規定や、防火性能規定をクリアできるだけの性能を有す事の証明が容易になり、現在の様に市街地での建築が容易になりました。
これについてはまた別で詳しく書きます。

マシンカットの仲間であるダブテイルと呼ばれるスタイルのログです。
ダブテイルとは「ハトの尾」であり、ノッチのデザインが似ていることから呼ばれています。
これはマシンカットのダブテイルです。

こちらはハンドカットでのダブテイルです。
北米で多く見られます、太い丸太ををそのまま積んだのでは室内の圧迫もスゴイし不経済です。
材を削いで平面化し、ノッチ加工もある程度容易に出来るダブテイルでこうやって荒壁を作り、隙間はコーキング材と断熱材で埋めて大きな木で効率よくログを作り出せる様式です。
日本の建築法規でログハウスが認められた時、法規ではノッチは芯から外へ30センチ以上突き出している事が要件でした。これは地震の横揺れの力で組み手が抜けてしまうような構造はダメという事でした。なのでノッチの突き出しの無いダブテイル様式のログは事実上建てる事が出来ませんでした。
建築確認の不要な地域では建てることは出来ましたが、確認不要だからといって合法建築なのか?と問われれば合法建築ではなかった訳です。
その後の法規改正と性能規定の導入により、「構造計算で安全が確認できる有効な補強を行なったものについてはノッチの突き出しはこの限りではない」という事で、ダブテイルでも建築確認申請をクリアできる道が開けました。
実際には「有効な補強とは何か?」であり個別物件毎に建築行政相手にカンカンガクガクやっている状況です。

ポスト&ビーム(P&B)と呼ばれるタイプのログハウスです。
建築法規上は「木造軸組工法=在来工法」です。
つまり一般に広く普及している木造建築なのですが、太い丸太の柱や梁を見せて建てる様式は「在来工法」とは一線を画く存在であり、デザインもまた大屋根のログハウスっぽいものが多かった事からログハウスの仲間という風に捕らえられるようになりました。
法規上はあくまで在来工法なので建築地は木造が建つ場所ならどこでも建てられます。
P&Bは丸太組工法のログとは断熱性能もログとしての特徴も全く異なります、様式が違うので当然と言えば当然です。これを区分して丸太組のログを「フルログ」と称したりします。
P&Bの特徴はそのまんま在来工法の建物です。
フルログでは他にバッド&パスという工法のログもあります。
これはノッチで組むのではなく、単にログを積み上げただけの工法です。
当然横揺れに対する耐震性の確認が出来ない為、一般的に建築することは出来ません。
一部のメーカーに建築法38条認定(現在38条は削除)を取得したモデルがあり、そのモデルのみ合法建築できます。まぁトラブルがとっても多い工法なので後悔したい方はどうぞ。
P&Bの亜流にはピース&ピース(ピーセンピース)というものがあります。
これは柱と柱の間に丸太を落としこんで壁を作るという、フルログとP&Bのハイブリッドな奴です。
在来工法では耐震性向上の為に「筋交い」を入れることが大前提ですが、ピーセンは丸太を落とし込んでいるので物理的に筋交いを入れることが出来ません。
ですからやはり建築許可は取れない工法です。
実際に建てられているものもありますが、屋根荷重に押されて斜めに傾いているなど地震国では問題の起こり易い工法です。
そして基本的な工法は一緒でも、仕様によって随分とその性能は変わります。
ピンからキリまであるそれらを「ログハウスだからこうだ」とは言えなくなってしまっています。
良い物はどんどん良くなっていますし、チープなものも多数存在します。
ログハウスでの住宅や別荘を検討するにあたっては、どういう建物を希望するのかよく熟考する必要がありますね。
先日も地元新聞で「有志の作ったログハウス」などという見出しでデカデカと記事が載っていました。
よく見るとただの外装を木仕上げにしただけの在来工法でした。
新聞社であってもこの程度の認識しかないのですから・・・
ありゃウッディーハウスとでも書かないとダメですね。
しかもそれらは防火規定のある土地では要件を満たさないと「違法建築」です。
まずログハウスというのは和製英語であり、英語ではログキャビン、またはログホームと呼ばれます。
先に日本のログハウスは法規的には丸太組工法によるものだと説明しました。
でも一般的には雑誌の影響やマスコミ報道などもあり、木で作られる家全般を指すようになっています。
ログハウスの種類として

ハンドカットログハウスです。
ログビルダーと呼ばれる職人がチェンソーで丸太を刻んで作ります。
ドラマ「北の国から」で建てていたのもこのハンドカットログハウスですね。
ハンドメイドなログハウスです。

マシンカットログハウスです。
北欧で生まれた製法で、従来手作業で作られコストと質のバランス、そして長い制作期間を要していたログハウスを工業化し大量生産出来るようにしたものです。
丸太を製材して規格化、ノッチと呼ばれる組み手部分も機械加工することで大量生産と品質の均等化が図られ低価格化しました。
そして特別な技術が無くとも、素人でも用意に組み立てられるログハウスキット化されました。
ハンドメイドのハンドカットログではどうしても天然資源たる材木の太さは均等には出来ず、加工精度も限界がありましたが、製材した規格材を用いるマシンカットログでは加工の機械化もあり質がほぼ一定になりました。このメリットにより日本の耐震性能規定や、防火性能規定をクリアできるだけの性能を有す事の証明が容易になり、現在の様に市街地での建築が容易になりました。
これについてはまた別で詳しく書きます。

マシンカットの仲間であるダブテイルと呼ばれるスタイルのログです。
ダブテイルとは「ハトの尾」であり、ノッチのデザインが似ていることから呼ばれています。
これはマシンカットのダブテイルです。

こちらはハンドカットでのダブテイルです。
北米で多く見られます、太い丸太ををそのまま積んだのでは室内の圧迫もスゴイし不経済です。
材を削いで平面化し、ノッチ加工もある程度容易に出来るダブテイルでこうやって荒壁を作り、隙間はコーキング材と断熱材で埋めて大きな木で効率よくログを作り出せる様式です。
日本の建築法規でログハウスが認められた時、法規ではノッチは芯から外へ30センチ以上突き出している事が要件でした。これは地震の横揺れの力で組み手が抜けてしまうような構造はダメという事でした。なのでノッチの突き出しの無いダブテイル様式のログは事実上建てる事が出来ませんでした。
建築確認の不要な地域では建てることは出来ましたが、確認不要だからといって合法建築なのか?と問われれば合法建築ではなかった訳です。
その後の法規改正と性能規定の導入により、「構造計算で安全が確認できる有効な補強を行なったものについてはノッチの突き出しはこの限りではない」という事で、ダブテイルでも建築確認申請をクリアできる道が開けました。
実際には「有効な補強とは何か?」であり個別物件毎に建築行政相手にカンカンガクガクやっている状況です。

ポスト&ビーム(P&B)と呼ばれるタイプのログハウスです。
建築法規上は「木造軸組工法=在来工法」です。
つまり一般に広く普及している木造建築なのですが、太い丸太の柱や梁を見せて建てる様式は「在来工法」とは一線を画く存在であり、デザインもまた大屋根のログハウスっぽいものが多かった事からログハウスの仲間という風に捕らえられるようになりました。
法規上はあくまで在来工法なので建築地は木造が建つ場所ならどこでも建てられます。
P&Bは丸太組工法のログとは断熱性能もログとしての特徴も全く異なります、様式が違うので当然と言えば当然です。これを区分して丸太組のログを「フルログ」と称したりします。
P&Bの特徴はそのまんま在来工法の建物です。
フルログでは他にバッド&パスという工法のログもあります。
これはノッチで組むのではなく、単にログを積み上げただけの工法です。
当然横揺れに対する耐震性の確認が出来ない為、一般的に建築することは出来ません。
一部のメーカーに建築法38条認定(現在38条は削除)を取得したモデルがあり、そのモデルのみ合法建築できます。まぁトラブルがとっても多い工法なので後悔したい方はどうぞ。
P&Bの亜流にはピース&ピース(ピーセンピース)というものがあります。
これは柱と柱の間に丸太を落としこんで壁を作るという、フルログとP&Bのハイブリッドな奴です。
在来工法では耐震性向上の為に「筋交い」を入れることが大前提ですが、ピーセンは丸太を落とし込んでいるので物理的に筋交いを入れることが出来ません。
ですからやはり建築許可は取れない工法です。
実際に建てられているものもありますが、屋根荷重に押されて斜めに傾いているなど地震国では問題の起こり易い工法です。
そして基本的な工法は一緒でも、仕様によって随分とその性能は変わります。
ピンからキリまであるそれらを「ログハウスだからこうだ」とは言えなくなってしまっています。
良い物はどんどん良くなっていますし、チープなものも多数存在します。
ログハウスでの住宅や別荘を検討するにあたっては、どういう建物を希望するのかよく熟考する必要がありますね。
先日も地元新聞で「有志の作ったログハウス」などという見出しでデカデカと記事が載っていました。
よく見るとただの外装を木仕上げにしただけの在来工法でした。
新聞社であってもこの程度の認識しかないのですから・・・
ありゃウッディーハウスとでも書かないとダメですね。
しかもそれらは防火規定のある土地では要件を満たさないと「違法建築」です。
2009年02月25日

住宅ローンが払えないとどうなる?
えっと・・・検索ワードとページビューの多かった記事は「住宅ローンが払えない」でした。
とはいうものの「だったらどーなる?」という方向へは話を持っていっていませんでしたね。
基本的に住宅ローンが払えなくなるとどうなるか?
融資先は抵当で抑えている貴方の家と土地を明渡すよう求めてきます、そしてその家は競売にかけられて売却されてしまいます。
というのが一般的?というかネットでもよく見られる弁護士さんなんかのコメントですね。
ところがどっこい、実態はそうでもないようです。
住宅ローンが払えなくなった・・・・この理由は人によって様々ですね。
例えば給料が下がってしまった、病気になってローン以外の出費に追われている・・・
こんな方の場合には、融資先と相談することで毎月の返済金額を見直してくれたりします。もちろん返済期間も長くなりますが・・
金融機関にとって、返済が滞ることは何としても避けたいものです、しかし返済不能だからといって土地家屋を差し押さえたところで「今の時代にそうそう高値で売れる訳はない」です。
仮に残債1500万のローンで競売で1000万で売れたとしても、銀行は500万の赤字です。
だったら返済額を少なくしてでも全額支払ってもらった方が得ですよね。
それにローンは金利がつけてあるので、融資した元本の返済が終わっているとすれば、後の返済金は利息分でもあり一気にカタをつけるよりも細く長くでも支払ってもらった方が得策と見られるケースもあるんです。
大分でも知人が経営破たん、マンションのローンが残っているのを支払額を少なくしてもらい居住し続けている人が実際にいます。
ウルトラCと言われる住宅ローン返済不能物件を取り返す方法というのもあるそうです。
これは実際に競売に掛けられた元マイホームを自分で買い戻すという技です。
4000万円のローンで買ったマイホーム、残り3000万で差し押さえられて競売になったとします。
競売では価格がガッツリ下がったところからスタートするので1500万位で落せたりします。
すると3000万円の借金は1500万円に目減りする事になります。
住宅ローンが払えなくなった人間に融資する銀行なんてあるわけない、皆さんそう言います。
でもね、親子親戚からの借金でこれを地で行く人って結構居るんですよ。
上手くいけばローンはなくなるしマイホームは自分のものになるし、ただ親戚からの借金は返済しないとダメですけどね。
この不景気な時代、企業倒産も相次いでおり住宅ローンの支払に窮している人も少なくないと思われます。何と言っても東証株価はかのバブル破綻後よりも安値を更新してしまい実に25年ぶりの安値だそうです。
そんな時代にポンポン出てくる競売物件、競売手続きするのも大変だし競売かけるにも費用がかかります。売れなきゃ大損です。
そんな回りくどい事やっている位なら、せめて利息分だけでもいいからコツコツと返してもらった方が有利、という判断を金融会社がすることはよくある事です。
ローンが返済できなくなったら、それは返済期日後ではなく、必ず返済期日前に
金融機関に申し出ましょう「今月のローンの引落が出来そうにありません」と。
これは後で言うのと先に言うのとでは雲泥の差になるそうです。
とにかくお金の用意が間に合わない、そういう事態になったら早めに銀行さんと相談することです。
とはいうものの「だったらどーなる?」という方向へは話を持っていっていませんでしたね。
基本的に住宅ローンが払えなくなるとどうなるか?
融資先は抵当で抑えている貴方の家と土地を明渡すよう求めてきます、そしてその家は競売にかけられて売却されてしまいます。
というのが一般的?というかネットでもよく見られる弁護士さんなんかのコメントですね。
ところがどっこい、実態はそうでもないようです。
住宅ローンが払えなくなった・・・・この理由は人によって様々ですね。
例えば給料が下がってしまった、病気になってローン以外の出費に追われている・・・
こんな方の場合には、融資先と相談することで毎月の返済金額を見直してくれたりします。もちろん返済期間も長くなりますが・・
金融機関にとって、返済が滞ることは何としても避けたいものです、しかし返済不能だからといって土地家屋を差し押さえたところで「今の時代にそうそう高値で売れる訳はない」です。
仮に残債1500万のローンで競売で1000万で売れたとしても、銀行は500万の赤字です。
だったら返済額を少なくしてでも全額支払ってもらった方が得ですよね。
それにローンは金利がつけてあるので、融資した元本の返済が終わっているとすれば、後の返済金は利息分でもあり一気にカタをつけるよりも細く長くでも支払ってもらった方が得策と見られるケースもあるんです。
大分でも知人が経営破たん、マンションのローンが残っているのを支払額を少なくしてもらい居住し続けている人が実際にいます。
ウルトラCと言われる住宅ローン返済不能物件を取り返す方法というのもあるそうです。
これは実際に競売に掛けられた元マイホームを自分で買い戻すという技です。
4000万円のローンで買ったマイホーム、残り3000万で差し押さえられて競売になったとします。
競売では価格がガッツリ下がったところからスタートするので1500万位で落せたりします。
すると3000万円の借金は1500万円に目減りする事になります。
住宅ローンが払えなくなった人間に融資する銀行なんてあるわけない、皆さんそう言います。
でもね、親子親戚からの借金でこれを地で行く人って結構居るんですよ。
上手くいけばローンはなくなるしマイホームは自分のものになるし、ただ親戚からの借金は返済しないとダメですけどね。
この不景気な時代、企業倒産も相次いでおり住宅ローンの支払に窮している人も少なくないと思われます。何と言っても東証株価はかのバブル破綻後よりも安値を更新してしまい実に25年ぶりの安値だそうです。
そんな時代にポンポン出てくる競売物件、競売手続きするのも大変だし競売かけるにも費用がかかります。売れなきゃ大損です。
そんな回りくどい事やっている位なら、せめて利息分だけでもいいからコツコツと返してもらった方が有利、という判断を金融会社がすることはよくある事です。
ローンが返済できなくなったら、それは返済期日後ではなく、必ず返済期日前に
金融機関に申し出ましょう「今月のローンの引落が出来そうにありません」と。
これは後で言うのと先に言うのとでは雲泥の差になるそうです。
とにかくお金の用意が間に合わない、そういう事態になったら早めに銀行さんと相談することです。